〈民進党岡田代表〉実弟「東京新聞」編集幹部が取材費使い込み

 原発や安保法など安倍政権が掲げる政策にノーを突きつけ、独自のポジションを築く東京新聞中日新聞社発行)。当然、甘利明前TPP担当大臣の金銭授受問題にも鋭く切り込んだが、その編集責任者の一人が、カネの問題で躓(つまず)いたという。
「編集局次長のA氏が、多額の編集取材費を私的に使い込んでいた事が発覚したのです」(同社幹部)
 実はこのA氏、岡田克也民進党代表(62)の実弟である。

 幹部が語る。
「去年秋から国税庁が税務調査に入っており、取材活動とは思えない領収書を、取材経費として申告している社員がいると指摘されました。編集担当常務と編集局長が、該当する社員一人一人に事情聴取。額が突出していた社員が四人おり、皆『私的に使った』と“自供”。A氏はその四人のうち、一番上の地位でした」
 A氏は何に使ったのか。
「高級料亭などでの食事代を取材経費として落としていました。女性との食事に使ったとか、その額は百万円以上とも噂されています。ただ、A氏は全額会社に返金しています」(同前)
 この問題は三月半ばの役員会で報告されたが、「四人とも反省し、返金もしているため、処分はなし。一般の社員には伝わっていない」(同前)という。
 A氏はイオングループ創業者の岡田卓也氏の三男として生まれた。主に政治部畑を歩み、自民党キャップ、政治部長を歴任した。
「スクープを取るタイプではありませんが、上に媚びたり、部下を怒鳴ったりしない人格者。岡田克也氏との関係を期待されて政治部長となったのでしょうが、岡田氏からの情報が記事に反映されることはほぼ皆無でした」(同社社員)
 別の幹部はこう嘆く。
「四年前の国税の調査で、多くの社員の不正経理が発覚、うちは約五千三百万円もの追徴課税を払った。以来、現場記者は経費精算を厳格にしていたのに、それを指導する立場のA氏がお咎めなしで、今も編集責任者でいいのでしょうか……」
 同社の小出宣昭社長を直撃すると、A氏の私的流用をアッサリと認めた。
「彼は岡田さんの弟であり、政治家のカネの問題を追及する責任者。そうした自覚がなかったといわざるを得ないな。処分しなかったのは、『俺だけじゃない、アイツもやっている』という雰囲気になるから。(A氏の流用の)金額を僕は知らない」
 ならばと、同社に問い合わせたが、
「個別の調査結果についてのお尋ねにお答えすることは出来ない」(社長室)
 A氏に電話をすると、実直そうな声で取材に応じた。
――額はどのくらい?
「ちょっとアレですけど。何百万ではありません」
――女性との食事代?
「そういう事はないです」
――編集幹部としての自覚がなかったのでは?
「それはその通りですね」
 兄の岡田代表は「A氏個人の公私に関わる問題と岡田克也の政治活動は無関係であり、コメントする立場にありません」(事務所)と答えた。
 山尾志桜里民進党政調会長といい、身内のカネの問題に悩まされる岡田代表であった。

週刊文春」2016年4月21日号